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旅行やライブの記録

namie amuro Final Tour 2018 ~Finally~(感想)


「2018年9月16日、安室奈美恵 引退」
このニュースを聞いた時から、最後のパフォーマンスをぜひ見たいと思っていた。

運よく行けることになったが、チケット争奪戦は予想通り激しく、ツアー動員数75万人に対して、510万を超える応募があったそう。座席がどこであれ参加できるだけで本当にありがたいと感じた。
安室ちゃんに限った話ではなく、どんなアーティストでも引退、解散、事件、事故など様々な理由でいつライブを見られなくなるかはわからない。だからこそ、少しでも気になるアーティストのライブがあれば、思い立った時に行っておきたいなと思う。その心がけがあれば、一度も行けずに後悔ということは避けられる気がする。

涙の引退【安室奈美恵ライブ2018・Finally感想&セトリ】 - 2リズム

2018-06-02
東京ドーム

縁あって、安室奈美恵のライブ「namie amuro Final Tour 2018 ~Finally~」をもう一度見る機会に恵まれた。引退前のラストツアー、中でも今回はツアー最終日の前日ということもあってか、会場の外ではコスプレをしたファンを数多く見かけた。

入場ゲートへ進むと、並んでいる人の多さの割に、2段階の身分確認はスムーズに終了。1段階目は身分証明書とダウンロードしたチケットがあることを見せるだけなので特に変わった印象はなかったが、2段階目では前回よりも身分証明書の写真と本人の顔をしっかり見比べられた感じがした。チケットのQRコート読み取りは特に問題なし。入場時にあまり混乱が起きている様子もなく、転売対策に効果を発揮しているようなので、費用をかけられるアーティストを中心に電子チケット対応は今後一層広がっていくように思えた。

この日の会場の男女比は女性8割、男性2割くらいの印象だった。年齢層は30~40代が最も多い感じだったが、前回より数歳上がっている感じもした。今回も定刻にライブは始まらず、約20分遅れでスタート。最初に会場内が暗転した時の興奮感はどんなライブでもたまらない感覚だ。ここからはセットリストをたどりながら感想を残しておこうと思う。


★セットリスト

【本編】

1.Hero
曲が始まる前の演出から大興奮。デビューから現在に至る映像が流れた後に現れたのは2人の聖火ランナー。花道を通ってサブステージで点灯すると、なんと炎が上方に移動。メインステージのはるか上で炎が燃え盛る様子に初っ端から驚かされた。

2.Hide & Seek
3.Do Me More
4.Mint
赤と黒を基調とした衣装と、ダークな雰囲気漂う映像と演出の組み合わせにひきこまれた。Mintでは花道を通ってサブステージへ。観客との距離がぐっと縮まり、会場のボルテージもアップ。

5.Baby Don’t Cry
鮮やかなピンクの衣装がとてもかわいかった。2番の冒頭に両手でハートマークをつくるシーンは見逃せない。会場からの「Baby Don’t Cry」のかけ声が響くにつれて、一緒にライブをつくっている感覚が出てきた。

6.GIRL TALK
7.NEW LOOK
キュートな時間が続く。NEW LOOKではサビのピースの振付を観客も楽しそうに真似していた。

8.WHAT A FEELING
9.Showtime
WHAT A FEELINGはライブ映えする曲。歌詞どおり、気分がハイに。次のShowtimeは観客の手の振りも大きく、ここまでで最も激しい盛り上がりだった。

10.Just You and I
11.Break It
12.Say the word
前の曲から一転して、聴かせる曲へ。ブルーのライトの中から歌い上げるシーンが頭に残っている。Break Itに入ると、しっとりな雰囲気を再び一転させて盛り上がりモードへ。熱気あふれた会場に響く、曲頭の「Say the word」でさらにテンションアップ。この揺さぶり、静と動の使い分けがライブに絶妙なメリハリを与えてくれる。

13.Love Story
14.SWEET 19 BLUES
しっかり踊った直後に、すぐ切り替えてしっとり聴かせる空間を作り出す体力やパフォーマンスにはただただ圧倒された。そしてSWEET 19 BLUES。イントロがかかった瞬間、ここまでで一番の歓声が上がった。観客の期待のひとつは、やはり1990年代のヒット曲という証拠だろう。それでもこの歓声は、振り返るとまだ序の口だった。

15.TRY ME ~私を信じて~
16.太陽のSEASON
17.You’re my sunshine
TRY MEのイントロの歓声は、SWEET 19 BLUESを余裕で上回る大きさだった。黄色の衣装がとても目を引く。ここからの1990年代ヒット曲祭りで会場は興奮の渦に包まれていった。You’re my sunshineの間奏のダンスが本当にかっこよかった。

18.Get Myself Back
怒涛の3曲の後の癒しの一曲。海や森、夕暮れなど大自然を映し出した映像と曲が合わさり、心がすごく落ち着く時間に。

19.a walk in the park
個人的に一番よかったパフォーマンス。過去2パターンの安室ちゃんの映像と現在のライブ映像をシンクロさせる演出がとても好きでだった。特に、過去と現在の安室ちゃんが同時に髪をかき上げるシーンはライブのハイライトのひとつ。

20.Don’t wanna cry
21.NEVER END
まだまだ続く小室サウンド。NEVER ENDの壮大さを全身で体感できた。

22.CAN YOU CELEBRATE?
特別な一曲。純白のドレス姿で歌う様子は見ごたえたっぷり。

23.Body Feels EXIT
24.Chase the Chance
さらに畳みかける1990年代のヒットパレード。会場の熱気はとどまるところを知らない。

25.Fighter
26.In two
27.Do It For Love
モヒカンのヘアスタイルに変わり、切れ味鋭いシャープなかっこよさを感じた。特に炎燃え盛る映像の中で歌い上げるFighterはライブ全体の中でも1、2を争うかっこよさだった。ファンへの感謝の思いを示したDo It For Loveを見て、うれしさと終わりが近い悲しさが入り混じる感情が貫いた。

【アンコール】

28.Hope
漫画ONE PIECEとのコラボアニメを思わず見入ってしまった。

29.Finally
モノクロの舞台が、「この瞬間 色付いてゆく」の歌詞と共に彩りを放つシーンが印象的。本当の本当の終わりが近づいていることを感じた。

30.How do you feel now?
最後は小室哲哉さんとの16年ぶりの新曲で締め。明るいテンポの曲で笑ってすっきり終わる演出に引退の決意が込められているような気がした。

31.MC
通常のライブではMCなしの彼女が語る貴重な時間。感謝の気持ちと音楽への出会いを語る彼女の声を一言も漏らさないよう会場全体が聞き入っていた。涙ぐんでいた5月の最後とは違い、この日はすっきりした様子に見えたのがとても印象的だった。


翌日のツアー最終日の直後に、今回のツアーを収録したDVD&Blu-ray「namie amuro Final Tour 2018 ~Finally~」が8月29日にリリースと発表された。しかし引退までは約3か月残っており、何か動きがあるのではないかとの憶測は消えない。引き続き、アルバム「Finally」を聴きながら小さな期待を持ち続けたい。

namie amuro Final Tour 2018 ~Finally~(感想)


2018-05-06
東京ドーム

「2018年9月16日、安室奈美恵 引退」
このニュースを聞いた時から、最後のパフォーマンスをぜひ見たいと思っていた。

運よく行けることになったが、チケット争奪戦は予想通り激しく、ツアー動員数75万人に対して、510万を超える応募があったそう。座席がどこであれ参加できるだけで本当にありがたいと感じた。
安室ちゃんに限った話ではなく、どんなアーティストでも引退、解散、事件、事故など様々な理由でいつライブを見られなくなるかはわからない。だからこそ、少しでも気になるアーティストのライブがあれば、思い立った時に行っておきたいなと思う。その心がけがあれば、一度も行けずに後悔ということは避けられる気がする。

そんなわけで「namie amuro Final Tour 2018 ~Finally~」へ。デビュー25周年を飾るツアーであり、引退前のラストツアーでもある。東京ドームだけで6公演という国内最大規模のライブ、そしてアーティスト最後のライブがどういった雰囲気なのか、期待と少しの不安を持ちながら当日を迎えた。


★ライブ開始前まで

チケットの転売対策は年々強化されていて、今回は最後のツアーということもあってか購入段階からかなり厳しいものになっていた。チケットの抽選に申し込む時点で同行者を指定する必要があり、その後の変更は不可。チケットの形態も電子に限定。ライブの2日前の夜にようやくチケットがメール配信され、自分の席がどこかを知ることができる。

そして当日は2段階の身分確認が待っている。まずは指定の身分証明書とダウンロードしたチケットがあるかを提示して第一関門を突破。続く第二関門ではチケットのQRコードで読み取った情報と身分証明書の情報が一致しているかをチェックされる。厳重と聞いていたので会場入りまでかなり時間がかかると思っていたが、予想よりかなりスムーズに入ることができた。

会場内を見渡すと男女比は女性7割、男性3割くらいの印象で、年齢層は30~40代が最も多かったように思える。周囲を見ている限り座席はほぼ埋まっていたが、会場全体としては入場が滞っていたからなのかそれとも別の理由なのか、定刻になってもライブはなかなか始まらなかった。結局、原因はわからずじまいのまま、これまでのライブ経験の中で最も遅い約25分遅れでスタートした。やっと始まると思ったのも一瞬で、最初の演出から結構度肝を抜かれて、すぐに気持ちはライブモードへと切り替わった。


★ハイライト

・HEROの冒頭の聖火台をイメージした演出。会場内にまさか炎が燃え盛るとは思わず驚いた。
・ピンクの衣装。Baby Don’t Cryからの3曲はとにかくかわいいの一言。
・2000年代の楽曲のライブ映え。WHAT A FEELINGやSay the wordは普段聴く音源と比べてぐっとカッコよかった。
・TKタイム。小室哲哉さんの楽曲の連続披露に会場は大盛り上がり。特に、衣装替え後の一曲目にあたるTRY MEとBody Feels EXITのイントロが流れた時の会場の熱気は相当なものだった。
・CAN YOU CELEBRATE?。この一曲のためだけに用意された舞台、純白のドレス姿は見ごたえたっぷり。
・本編最後の3曲。FighterとIn twoは全演奏曲の中で特に迫力を感じた。そしてDo It For Loveでのファンへの感謝の演出に感動。
・HOPEで流れた、漫画ONE PIECEとのコラボアニメ。安室ちゃんと麦わら海賊団の共演を楽しんだ。
・アンコール後に出てきた涙と感謝の言葉。普段の安室ちゃんのライブ=MC無しだからこそ、今回のライブの特別感、そして言葉の重みを強く感じた。


★素晴らしい演出 ~a walk in the park

今回のライブで印象に残っているのが「a walk in the park」の演出だ。ステージ正面にある3つの大きなスクリーン映像の使い方が、シンプルながら今まで見たことのない使い方でとても素晴らしく感じた。具体的には、観客側から見て正面には今のライブ映像、正面右手には1997年のドーム公演の映像、正面左手には2012年のドーム公演の映像が映し出されていた。曲はいずれも、a walk in the park

この演出が素晴らしく思った理由は3つある。1つめはアーティストの変化をよりわかりやすく体感できること。ある曲のライブ映像を歌った年代別に同時に並べて見た経験がなかったのでそう感じたのかもしれないが、歴史や懐かしさをより鮮明に味わうことができた。
2つめは、現実と映像のシンクロ感がおもしろいこと。過去のライブ映像で行っているちょっとした仕草を、映像に合わせて現在の安室ちゃんが行っているシーンは、不思議さやかわいさにあふれていた。ダンスなど動きの多いライブだからこそ、このシンクロ効果が際立つのだろうと思った。
3つめは当時のライブを疑似体験している気分になれること。大画面で生歌と昔のライブ映像を同時に味わっていると、いつしか自分が当時のライブに参加していたような感覚になった。厳密に言えば、当時と今で歌い方や声量など違いは色々あるだろうが、映像が持つ引き込む力は大きく、当時の空間を共有できているようで嬉しさを感じた。


日本で残すライブは6月はじめの東京ドーム2日程のみ。引退までは約3か月残るが、その期間に新しい何かがあるのだろうか。少しの期待をもちつつ、ライブの余韻に浸りながらしばらくはアルバム「Finally」を聴き続ける日々が続きそうだ。


★セットリスト

【本編】

1.Hero
2.Hide & Seek
3.Do Me More
4.Mint
5.Baby Don’t Cry
6.GIRL TALK
7.NEW LOOK
8.WHAT A FEELING
9.Showtime
10.Just You and I
11.Break It
12.Say the word
13.Love Story
14.SWEET 19 BLUES
15.TRY ME ~私を信じて~
16.太陽のSEASON
17.You’re my sunshine
18.Get Myself Back
19.a walk in the park
20.Don’t wanna cry
21.NEVER END
22.CAN YOU CELEBRATE?
23.Body Feels EXIT
24.Chase the Chance
25.Fighter
26.In two
27.Do It For Love

【アンコール】

28.Hope
29.Finally
30.How do you feel now?