2 re_ism

旅行やライブの記録

Mr.Children Tour 2018-19 重力と呼吸(感想)

2018-11-18
Mr.Childrenミスチル)のライブ「Mr.Children Tour 2018-19 重力と呼吸」へ。さいたまスーパーアリーナの回に参加した。

ツアートラックを探していると2台駐車されているのを発見。駐車スペースの中は多くのファンで混雑していて、絶えず誰かがトラックの前に立って記念撮影をしていた。撮影者が交代する一瞬の間をねらって、何とか納得のいく一枚をゲット。粘っても状況は変わらなそうだったので、早々に退散して会場内に向かうことにした。

撮影中や会場入りの時に感じたのが、2人参加の人が想定より多かったこと。確証はないが、今回のライブは基本的に1人1公演しか当選しない仕組みになっているようで、落選続きで途中から2人で行くのを諦めたという声も聞いていた。

そのため、もっと1人参加の人が多いのかと思っていたら、自分の観測範囲では2人以上で盛り上がっている人が多かった。当選は1人ずつで、着席前まで一緒に行動していることも考えられるが、レアケースだと思うので全体としてはいつも通りの賑わいだったといえる。

電子チケットと身分証明書による入場は思ったよりスムーズだった。スマートフォンに表示させたQRコードを機械で読み取ってもらい、その情報とスタッフに手渡した身分証明書の情報を照合してもらう形だ。正確に確認作業を行えてるのか少し疑問に感じる部分もあったものの、この仕組みが転売の抑止につながり、当選しやすくなるなど一定の効果があったと思われる。今後に向けてより改善されることを期待したい。

会場内に花道があるのは定番だが、花道の先に大きなスペースがなかったので、いつもと違う印象を持った。いくつか事前に得ていた情報では、スタンド席の方が演出を見やすいと聞いていたので、その影響もあるのかなと思って見ていた。

また、昨年のツアーがドームとスタジアムだったことを思うと、ステージまでの距離がかなり近く感じられた。おそらく本ツアーでも最大級の会場である、さいたまスーパーアリーナでそう感じるのだから、別の会場ならより臨場感を味わえるのだろう。

ライブは開演時間からおよそ10分後にスタート。終演時間は開始から約2時間20分後だった。



………



ここからはセットリストに沿って、いくつかの曲ごとに感想をまとめておきたい。


SINGLES
軽く光の演出が入ったと思ったら、すっかり耳に馴染んだキレのあるイントロからスタート。2番のサビの後の間奏と、メンバー全員が赤や黒ベースの衣装でつくる統一感がカッコよかった。SINGLESは最新アルバム「重力と呼吸」の中で最初にハマった曲で、もちろんライブでも聴きたいと思っていたが、まさかの一曲目からの登場で一気に興奮感が高まった。

Monster~幻聴
冒頭の数曲が盛り上げ系なのは鉄板の構成だが、Monsterのチョイスは意外だった。ある種の狂気を感じさせる、アレンジの効いた歌い方が印象に残る。himawariも中盤以降に出てくるイメージを持っていたので、3曲目の登場には驚いた。リリースから1年以上聴いているので、音や歌詞が身体に馴染むように入ってきた。幻聴は前回のアルバムツアー以来の再開。この曲は本編最後のイメージが強かったので、冒頭のタイミングで活用可能な曲なんだなと再認識できた。最後の掛け合いで会場はだいぶ温まったように思えた。

HANABI~忘れ得ぬ人
力強い演奏でライブ映えするNOT FOUNDは健在。半音下げの忘れ得ぬ人も珍しい感じ。ただそれ以上に注目だったのがHANABI

今回のライブ全体に言えるのが、演出が斬新で素晴らしかったということ。見慣れない演出に最初に気づいたのがHANABIの時だった。メンバーが演奏しているステージの上に、プロジェクションマッピングのような形で花火を連想させる映像が映し出されていて、すごくきれいだった。ステージ上への映像の投影を見たのはおそらく初めてだと思う。後述する演出も含めて、スタンド席だからこそ楽しみやすい演出がいくつも用意されていたのがとても嬉しかった。

参加者それぞれの状況や好みもあると思うが、アーティストとの近さから一般的に、アリーナ席=当たり、スタンド席=イマイチのような認識がある中で、どの席でも違った視点でライブを楽しめる新しい形を示してくれたと言っても過言ではないと感じている。

花-Memento-Mori-~Dance Dance Dance
際立った演出のひとつが花。メンバー4人が花道の先にあるステージで演奏することは定番だが、今回は花道に4人が立つという珍しいポジション取り。面白い立ち位置だなと思って見ていると、上空から薄い幕のようなものが下がってきた。言葉で表現するのがなかなか難しいが、この幕に様々な映像を映し出す演出が圧巻だった。特に、メンバーの真上にそれぞれのアップの映像が表示されていた瞬間は、新鮮かつとてもカッコよい演出だと感じた。アリーナやスタンド正面からはどう見えているのか、幕の厚さはどのくらいなのか、など見ている間、疑問は尽きなかった。

addictionでも引き続き、幕を使った演出があった。新アルバムの中でも盛り上げ系の一曲なので、みんな積極的に手の振りをするものの、微妙なぎこちなさや合わなさがあって、この感覚も新鮮だった。基本的に1公演しか参加できないので、ほぼ全員が初めて曲に合わせて手振りをするからこその現象なんだろうと思った。そのぶん、Dance Dance Danceでは安心して盛り上がることができた。

ハル~しるし
もうひとつの際立った演出がハル。秋から冬にかけてのライブで春の曲をなぜ選んだのかが気になったが、そんなことはどうでもよくなるくらい目を奪われる演出だった。具体的には、上空に風を受けた布(?)が雲のような形になって絶えず動いており、浴びるライトの色によって黄色や青などに布の色が変化するというもの。特に、最後のサビはピンクで統一された紙吹雪や布、ライトでステージが彩られ、幻想的な雰囲気を生み出してた。その後は一転して派手な演出のない武骨な感じで、and I love you、しるしが披露された。

海にて、心は裸になりたがる~皮膚呼吸
音源を聴いていた時から一番ライブで盛り上がりそうと思っていたのが、海にて、心は裸になりたがる。まさにその通りで、バラード系が続いた後だからこそ、会場の盛り上がりは一気にヒートアップ。特に、曲終わりの桜井さんとの掛け合いは今までのミスチルにはない感じで楽しかった。擬態やWorlds endの安定の盛り上がりを経て、本編最後は皮膚呼吸。これからの活動への思いや夢を持つことへの考えなどをMCで聴いたことで、歌詞がより深く中に入ってくる感じがした。

アンコール:here comes my love~Your Song
ここまで最新アルバムの曲は5曲にとどまっていたが、アンコールでようやく新曲ラッシュ。手振りの激しい盛り上がり曲がひとつもないアンコールは珍しく感じたが、それも一つの見せ方なのだろう。特に印象に残ったのは、秋がくれた切符。公園のベンチで口ずさむように歌う様子は、どこかかわいらしさもありつつ、切なさいっぱいでこの時期にぴったり。締めにYour Songを持ってくる構成は、reflectionツアーの未完に似ているなと思った。今回のツアーに参加できたことに本当に感謝。

セットリスト

本編

01.SINGLES
02.Monster
03.himawari
04.幻聴
05.HANABI
06.NOT FOUND
07.忘れ得ぬ人
08.花-Memento-Mori-
09.addiction
10.Dance Dance Dance
11.ハル
12.and I love you
13.しるし
14.海にて、心は裸になりたがる
15.擬態
16.Worlds end
17.皮膚呼吸

アンコール

18.here comes my love
19.風と星とメビウスの輪
20.秋がくれた切符
21.Your Song

B'z LIVE-GYM Pleasure 2018 -HINOTORI-(感想)

2018-08-05
B'z(ビーズ)のライブ「B'z LIVE-GYM Pleasure 2018 -HINOTORI-」へ。日産スタジアムの回に参加した。

日産スタジアムには何回か行っているけど、今回は初めて小机駅からアクセス。駅のホームから出るのは新横浜駅より少し大変だったが、駅から出るとスタジアムが前方に見えていて近さを実感できる。西ゲートやツアートラックをねらって向かう場合、小机駅からのほうがアクセスはラクだと思う。スタジアムまでの道には出店がいくつかあり、飲み物の購入もできるようになっていた。

スタジアムに到着すると、敷地内の導線の一部がわかりにくい点が気になった。広大な敷地の中、グッズとガチャガチャの売り場は明記されているのに、ツアートラックに関する案内が一切ないのはなかなか厳しい。仮に案内がなくても、複数のアプローチ方法があるならいいが、ひとつの道以外は駐車場につながる階段が封鎖されて近づけなかった。B'zに限った話ではないかもしれないけど、トラックの案内も併せて出すか複数の行き方を設けるか、いずれかは今後行われるといいなと思った。

今回のライブはPleasureツアーの1公演という位置づけ。このツアーはデビュー20周年、25周年など、アニバーサリーイヤーに行われるヒット曲大連発のツアーだ。そのため、ライトからコアなファンまでB'zの楽曲が好きなら誰もが楽しめるライブになっている。それに加え会場の大きさも手伝ってか、敷地を歩き回っていた時や入場後の様子を見た感じ、DINOSAURのツアーの時と比べて20~30歳代と思われる観客も多く、幅広い年代層が集まっている印象を受けた。

そのほか、今後スタジアム公演に参加する際の備忘録をメモ。
・B'zのように入場受付まで座席がわからない場合、アリーナ席になっても対応できるようカッパを持っていく
・同様にアリーナ席になった場合、持ち込めるのは水だけなので、事前に購入する飲み物は水に
・マフラータオルやネッククーラー、冷却スプレーなど、特に首を暑さから守れるものがあるといい



………



ここからはセットリストに沿って、いくつかの曲ごとに感想をまとめておきたい。


ultra soul~BLOWIN'
約5分遅れでの開演。18時の時点ではまだまだ外は明るい。過去のB'zの映像が流れ始め、多くの歓声が響き渡った。そして驚いたのは、いきなり1曲目からのultra soul。もっと後半やアンコールなどに演奏してほしかったという声もあると思うが、ライトからコアまで様々なファンが入り混じる大規模会場を一気に盛り上げる上では最適な一曲だったと思う。何度もジャンプをしているうちに、会場全体がB'zのライブにすぐ溶け込んだ感じがした。続くBLOWIN'でもステージから熱い風が吹き込まれ、ultra soulの熱気がさらに高まっていく。「B'zのLIVE-GYMにようこそ!」は紙コップの裏にペン書き。文字を書いている稲葉さんが新鮮。

ミエナイチカラlove me, I love you
ミディアムロックのミエナイチカラ、バラードのTIMEで少しクールダウン。この時点でもまだ明るく、TIMEはもっと日が落ちたタイミングで聴けたら曲の持つ切なさがより映えたように思えた。そしてガラッと雰囲気を変えて、テンション上げてのlove me, I love you。赤いマイクスタンドを持ちながらステージ上を動き回る稲葉さんが印象的だった。

光芒~もう一度キスしたかった
光芒を聴けたのはうれしかった。モノクロの映像をはじめとする暗めの演出が、最後のサビでの色や光を使った展開を際立たせていた。歌詞のもつパワーと後半~ラストにかけての歌い上げは圧巻で感動もの。トイレタイムと捉えて走っている人がちらほらいたけど、とてももったいないし残念なので出来れば聴いてみてほしい。もう一度キスしたかったのイントロには沸いたけど、曲中もしばらくの間は光芒の余韻を感じていた。

恋心 (KOI-GOKORO)~イチブトゼンブ
この頃までには空はすっかり夜に。今回は恋心の手の振付のレクチャーからスタート。こういった説明があれば初参加の人でもすぐに楽しめるし、知っている人もレクチャーをしている稲葉さんを見られるのがあまりない機会だろうし、それぞれ良い面がある気がした。とはいえ振付は慣れていないとなかなか難しいかも。「何かな?」と松本さんに振った後の一瞬の静寂は、ライブという空間においてはとても貴重な時間で実際よりも長く感じられた。OH! GIRL、そして常連のイチブトゼンブは安定の盛り上がりを見せる。

ZERO~ALONE
後半戦の幕開けにふさわしい盛り上げを見せたのはZERO。なんと間奏のラップの時に、ブラックマヨネーズの小杉さんが登場。さすがB'z芸人。モニターに映った警備員が歌いながらその正体を明らかにした時の会場の盛り上がりは、この日のハイライトのひとつといっても過言ではなかった。そして今回のツアーでスタジアム会場から登場したALONEへ。イントロはもちろん、稲葉さんがグランドピアノを弾き、松本さんがピアノの上でギターを弾く演出に会場は大きく沸いた。なぜなら、この演出は「B'z LIVE-GYM Pleasure '95 "BUZZ!!”」のALONEの再現だったからだ。切なく力強い歌声と演奏にただひたすらにくぎ付けにされた。

LOVE PHANTOM~HINOTORI
この日最大のハイライトはLOVE PHANTOM。これも聴けて本当によかった。ゆっくりと動く青い光のレーザーが作り出す約1分20秒のイントロが素晴らしく見惚れてしまった。そして、2番のサビ終わりから新曲のHINOTORIへと展開。LOVE PHANTOMの続編を意識して作られたこの曲の感想を整理しようとしたら、再びのLOVE PHANTOMへ。ラストのサビを歌い終えた稲葉さんの動きに注目していると、どこかで見たような動きをし始めた。それは前曲のALONEと同じ「B'z LIVE-GYM Pleasure '95 "BUZZ!!”」の動きだった。マントを身につけロープを使ってステージの遥か上へ。そして曲の終わりと同時に地上に向かってダイビング。会場は騒然。そして静かなざわめきへ。まさか生でダイビングを見られるとは思わず、唖然としてしまった。おかげでHINOTORIの感想は忘却の彼方へ。本当に衝撃的なシーンだった。

Real Thing Shakes~Pleasure 2018 -人生の快楽-
Real Thing Shakesの存在感。juiceのコール&レスポンス。Pleasureの2018年版。そのどれもに興奮しつつも、一番興奮したのはBAD COMMUNICATION。音と光の海におぼれる、という感覚。歌と煽りとレーザーの波状攻撃はおそろしいほどにカッコいい。

アンコール:Brotherhood~RUN
アンコールは、アリーナ席後方の特設ステージでスタート。松本さんの話が染みる。Brotherhoodへの思いを語りながら、2人が後方から前方のステージへと移動していく場面で会場は興奮の渦に。続く愛のバクダンでステージ上にいたエキストラの方々がちょっとうらやましかった。最後は、フィナーレにふさわしいRUN。この曲のように今後も第一線で走り続けてほしいと思った。すごく楽しい2時間半のライブだった。


ライブ前はWonderful Opportunityやねがいなど、別のパターンのセットリストの方が聴きたい日替わり曲が多く残念な気持ちもあったが、実際に聴くと今回のパターンも素敵な構成だった。また、この夏は特に猛暑でかつ野外公演ということで、雨よりも暑さが心配だった。案の定、汗まみれにはなったのは辛かったが、野外ならではの開放感を味わえたのでよかった。次のB'zのPleasureツアーは5年後。その時どんな状況に置かれているかはわからないが、ぜひまた祭りに参加してPleasureを多くの人と共有できることを楽しみにしたい。

セットリスト

本編

01.ultra soul
02.BLOWIN'
03.ミエナイチカラ
04.TIME
05.love me, I love you
06.光芒
07.もう一度キスしたかった
08.恋心 (KOI-GOKORO)
09.OH! GIRL
10.イチブトゼンブ
11.ZERO
12.ALONE
13.LOVE PHANTOM~HINOTORI
14.Real Thing Shakes
15.juice
16.BAD COMMUNICATION
17.Pleasure 2018 -人生の快楽-

アンコール

18.Brotherhood
19.愛のバクダン
20.RUN