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旅行やライブの記録

KinKi Kids Concert 2019-2020 ThanKs 2 YOU(感想)

2019-12-15
キンキキッズのライブ「KinKi Kids Concert 2019-2020 ThanKs 2 YOU」へ。東京ドームの回に参加した。



最初の曲のイントロが聴こえた瞬間から会場の雰囲気が変わる。2017年に剛さんが突発性難聴と診断された影響もあり、昨年の年末恒例の東西ドームツアーは大事を取ってお休みに。彼がライブ中につけていたヘッドホンが現状の一部を物語っていた。場内の8割以上を占める女性ファンを中心に、これまでの経緯に対する一人ひとりの思いが反映された言葉なき声が会場内に溢れていく。


ステージの扉が開くと華やかな光が舞い、「愛のかたまり」や「The Red Light」のようなカッコよさを伴う盛り上がり系の楽曲を重ねてくる。冬にぴったりの「雪白の月」からは、「Bonnie Butterfly」「SNOW! SNOW! SNOW!」「Give me your love」などじっくり歌い上げる曲とアップテンポの曲を交互に展開され、キンキの表現の幅広さを存分に味わえる流れが続いた。


そして、名物とも言われるMCに耳を傾ける。「Give me your love」が終わってから次の曲にいくまでのMCの時間はなんと約40分超え。ここまで長いMCはほかのアーティストのライブではないので、キンキの2人の軽妙なトークだからこそ実現できる貴重な体験なのは間違いない。


長いMCの後は、2人が「おふざけコーナー」と呼ぶ時間帯に入った。戦後に一世を風靡した笠置シヅ子さんのカバー曲で、2人がデビュー前から歌ってきた「たよりにしてまっせ」「買物ブギ」を今のキンキによるアレンジでカッコよく表現した。“KinKi Kids”の前にジャニーさんから名付けられた“KANZAI BOYA”という名前を世の中に広げたいという趣旨で剛さんが制作した新曲「KANZAI BOYA」も披露。


さらに、「もうライブで歌うことはない」と語られたのがレア曲「ボーダーライン」。歌の最後が「とんこつ味」で終わるユニークな楽曲で、同曲内の関西弁の語りや「とんこつ味」のフレーズを抽出した音源で遊んでいる2人が楽しげだった。サプライズや笑いなど様々な要素を届けてくれたコーナーで、会場が最も盛り上がった瞬間のひとつだったと思う。


後半戦の口火を切ったのは、今年12月にリリースされたばかりの新曲「光の気配」。一歩進む後押しをしてくれるような心揺さぶるバラードに聞き入る。ちなみに、この曲に入る前のやりとりの中で出てきた「ブラの気配」というワードがライブ直後にツイッターでトレンド入りしていた。SNSの流れを一時的に変えることができるドーム規模の影響力はまさに恐るべしといったところだ。


終盤は「Kissからはじまるミステリー」「硝子の少年」「薄荷キャンディー」などヒット曲のオンパレード。煌びやか、豪華といった言葉が頭の中にどんどん浮かんでくるステージに会場が沸き立つ。特に、噴水を使ったダイナミックな演出はとても鮮烈で、ジャニーズのライブに来ていることを再認識できる瞬間だった。


アンコールで光一さんが語った「ジャニーさんが僕らの背中に羽を授けてくれた」という言葉が印象に残っている。授かった羽を最大限に広げた形のひとつがこのステージであり、単に授かっただけでなく、2人のこれまでの活動の積み重ねがあったからこそ広げられたのだと思う。ジャニーさんが亡くなったことをきっかけに生まれた最後の楽曲「You…~ThanKs 2 YOU~」に見られた2人の友情や絆があれば、これからも素敵なステージがファンに届けられることだろう。

セットリスト

本編

01.愛のかたまり
02.The Red Light
03.lOve in the Ф
04.雪白の月
05.Bonnie Butterfly
06.LOVESICK
07.SNOW! SNOW! SNOW!
08.Want you
09.Give me your love
10.たよりにしてまっせ
11.買物ブギ
12.KANZAI BOYA
13.ボーダーライン
14.光の気配
15.銀色 暗号
16.恋涙
17.Topaz Love
18.Kissからはじまるミステリー
19.硝子の少年
20.薔薇と太陽
21.薄荷キャンディー
22.Harmony of December

アンコール

23.ボクの背中には羽根がある
24.You…~ThanKs 2 YOU~