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旅行やライブの記録

SPITZ JAMBOREE TOUR 2019-2020“MIKKE”(感想)

2019-12-08
スピッツのライブ「SPITZ JAMBOREE TOUR 2019-2020“MIKKE”」へ。武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナの回に参加した。



2017年11月にできた会場だけあって新しく、そして広い。草野さんも会場名が曖昧になってしまうこの場所は、東京オリンピックのバドミントンの会場として使われるという。女性比率の高い会場内でもトイレの混雑があまりないように思えたのは、設計がうまくいった影響なのだろうか。


最近のライブでは日曜日の開演時刻が早いものが増えてきているが、今回は18時と少し遅めのスタート。ほぼ定刻で暗転し、ステージには光の檻のようなものが現れると会場内には歓声が飛び交う。


光の檻が上がると、ツアーの表題にもなっている「見っけ」を皮切りに、会場を盛り上げるナンバーを立て続けに投入してくる。


今回のツアーは今年10月に発売された最新アルバム「見っけ」の楽曲を中心にセットリストが組まれている。前半戦は「見っけ」色が濃い構成で「はぐれ狼」「快速」「ラジオデイズ」「まがった僕のしっぽ」と新たな楽曲で会場を沸かせた。「小さな生き物」や「遥か」など、新曲の間に時おり挟まれる懐かしい曲も癒しポイント。


そして、前半戦のハイライトのひとつ「優しいあの子」。草野さんが「2019年のスピッツといえばこの曲」と語ったように、多くの人の耳に馴染んだであろう曲であり、4人の温かい演奏が会場全体をやさしい雰囲気で包み込んでいた。


演出面では、「はぐれ狼」はオレンジ、「快速」はグリーン、「ラジオデイズ」はイエローといったように、楽曲ごとにライトの色が特定の一色で統一されていて、イメージカラーのようでとても印象的だった。ほかにも、スクリーンを4分割したメンバー映像がとてもカッコよかったり、紙のように映像がめくられるシーンがユニークだったりと多彩な工夫にも目を奪われた。


後半戦ではヒット曲やライブで定番の盛り上げ曲が惜しげもなく披露された。「青い車」「ロビンソン」「楓」「渚」といった1990年代を彩ったメロディの数々に熱気や哀愁が交錯する──そんな感覚を会場から受けとった。


一転して「8823」や「俺のすべて」では会場内に溜めこまれていた熱気が一気に放出したような盛り上がりだった。タンバリンを揺さぶる草野さんやステージをダイナミックに動く田村さんを見るにつれて、ライブにおける「俺のすべて」の中毒性に自分がどんどんはまり込んでいくように感じた。


アンコールを経て約2時間半のライブの最後に語られた「不思議な曲、おもしろい曲をこれからも届けていきたい」という草野さんの言葉。この言葉を頭の片隅に残しながら、これからもスピッツの楽曲を日々の中で楽しんでいきたい。

セットリスト

本編

01.見っけ
02.はぐれ狼
03.エスカルゴ
04.けもの道
05.小さな生き物
06.遥か
07.快速
08.放浪カモメはどこまでも
09.ミーコとギター
10.ラジオデイズ
11.優しいあの子
12.ヒビスクス
13.僕のギター
14.まがった僕のしっぽ
15.青い車
16.YM71D
17.ロビンソン
18.ありがとさん
19.楓
20.渚
21.8823
22.俺のすべて
23.春の歌

アンコール

24.醒めない
25.野生のポルカ
26.ヤマブキ