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旅行やライブの記録

back number – NO MAGIC TOUR 2019(感想)

2019-06-02
back numberのライブ「back number – NO MAGIC TOUR 2019」へ。さいたまスーパーアリーナの回に参加した。

3年3か月ぶりとなる新アルバム「MAGIC」を引っ提げてのアリーナツアー。昨年のドームツアーを経てリリースされたアルバムを中心に、どんな音を奏でるのか大きな関心を持って会場へ向かった。

当日はビールまつりが開場近くで開かれていて、飲みを楽しむ人たちとライブ参加者たちで溢れかえっていた。この様子を見ていて、開演前に会場内でビールなどのお酒を楽しんでいる人たちがいるけど、ライブ中のトイレは大丈夫なのかとふと思った。曲の途中にトイレに行くケースの一因は、もしかしたらそこにあるのかもしれない。ライブ前の楽しさと、ライブ中のまたとない時間のどちらを取るかは、人によっては大きな決断なのだろう。

主な客層は20~30歳代。女性比率が高く、組み合わせとしては女性のペアが最も多い。その次に多いのがカップル。そして思ったより男性ペアも見かけた。女性や男性のひとり参加もちらほらいて、アリーナ規模ならどんな参加の仕方でも気にならないと思う。

ライブ時間は約2時間30分だった。



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今回は複数の曲ごとに簡単な感想をつけるバージョンでいこう。


大不正解、ARTIST、MOTTO
ステージを隠す幕に光を映す演出がはじまり、目を奪われると同時に焦れや期待感が高まっていく。
最初の3曲では激しいノリと叫びが行き交う。溢れんばかりのバンドの勢いが観客に伝わり乗り移っていくような。色彩豊かな光と白黒の光を使い分けながらの演出がシンプルながらかっこよく、特にMOTTOの持つ演奏によるエネルギーには心身を揺さぶられる感覚を覚えた。

泡と羊、サマーワンダーランド
最初のMCを挟んだ後もテンポの良い曲で攻める。夏の恋を思わせる女性の映像が流れるサマーワンダーランドは今の時期にぴったり。

オールドファッション、雨と僕の話、思い出せなくなるその日まで
オールドファッションからはじっくり聴かせる時間が続く。最初に知った曲が聴かせる系の曲だった影響か、back numberといえば最初に出てくるイメージはこちら。雨と僕の話では、雨音のサウンドや映像の演出で一段と曲の世界観に引き込まれた。

ロンリネス、エキシビジョンデスマッチ、003、SISTER
MCでの発声練習を経て、ロンリネスからは再び盛り上がりモードへ。大きさの異なる文字を使った歌詞の投影が印象的だった。ほかにも、SISTERの前向きさにパワーをもらえた。ここでいったん小休止。

monaural fantasy、あかるいよるに、日曜日
ミドルテンポの曲の連続で再びスタート。日曜日の気持ちが和む感じが巨大な空間でも損なわれずに表現されるところに、安心感やライブのおもしろさを感じた。

電車の窓から、HAPPY BIRTHDAY、瞬き
電車の窓からでは、館林の文字が見えて地元群馬に対する彼らの思いを感じた。瞬きは、個人的にこの日バンドの気迫を一番感じた一曲で、ライブで聴くとより一層情感あふれる楽曲へと進化していた。

最深部、高嶺の花子さん、スーパースターになったら
聴く人と一番深いところで出会える日本一のバンドになりたいと語る決意のMCがとても印象的だった。決意表明とともに披露されたのが最深部。MCの語りを体現した一曲はとても力強かった。そして本編ラストへ。高嶺の花子さんとスーパースターになったらでは、独特の腕振りや会場への歌振りなど定番のもつ強みを遺憾なく発揮され、締めにふさわしい盛り上がりとなった。

ハッピーエンド、手紙
アンコールはハッピーエンドと手紙。しっとりと、切なく、感謝しつつ、ライブは終了した。予想以上にパワフルなライブで、また顔を合わせる機会があるといいなと思った。

セットリスト

本編

01.大不正解
02.ARTIST
03.MOTTO
04.泡と羊
05.サマーワンダーランド
06.オールドファッション
07.雨と僕の話
08.思い出せなくなるその日まで
09.ロンリネス
10.エキシビジョンデスマッチ
11.003
12.SISTER
13.monaural fantasy
14.あかるいよるに
15.日曜日
16.電車の窓から
17.HAPPY BIRTHDAY
18.瞬き
19.最深部
20.高嶺の花子さん
21.スーパースターになったら

アンコール

22.ハッピーエンド
23.手紙

Mr.Children Dome Tour 2019 “Against All GRAVITY”(感想)

2019-05-20
Mr.Childrenのライブ「Mr.Children Dome Tour 2019 “Against All GRAVITY”」へ。東京ドームの回に参加した。

昨年の秋から行われたアリーナツアー「Mr.Children Tour 2018−19 重力と呼吸」を経てのドームツアー。この間には台湾公演も行っていて、そうした経験を踏まえ、同じアルバムツアーにどういった変化・進化をしてくるのかがとても楽しみだった。

ここ最近のツアーでは居住地から近い会場しかチケットが当選しない(と思われる)仕組みになっていて、複数回参加することが基本的に難しくなった。今回はドームツアーという影響もあってか、北海道や福岡を対象に特別抽選をやったりもしていたが、3大都市圏ではただでさえ入手が難しい上に、地元優遇措置があるので本当に運にゆだねるしかない。行けることへ感謝しつつ、1回限りのパフォーマンスを心の底から楽しむつもりで向かった。

東京ドームでは場所の確保の関係で残念ながらツアートラックはなかった。撮影スポットに多くの人が列をつくっていたり、DJポリス的な警備員がミスチルの歌詞を交えた軽妙な誘導トークをしていたりするのを見ていたら、ミスチルのライブに来た実感があらためて湧いてきた。

主な客層は30~40歳代の男女。若い世代もかなり多く、ベテランにもかかわらず新しいファンをしっかり取り込んでいるところは、活動を続ける上で大きな強みだろうなと感じた。

ライブは定刻から10分過ぎたくらいでスタート。終演時間は開始から約2時間30分後だった。



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今回は全曲に簡単な感想をつけるバージョンでいこう。


Your Song
徐々にせり上がるスクリーンを見て、今回のライブも斬新な演出が披露されることを強く予感した。1曲目から観客の盛り上がっている様子を映し出すのはなかなか珍しい。その映像を見ていたらすぐに会場全体と一体になれる感覚になり、周りもそうなのかいつもの1曲目以上に会場の熱を感じた。

Starting Over
この熱気を更にあおっていくかと思いきや、2曲目は力強いロックバラード。何となく終盤に似合う曲というイメージがあって、のっけから聞くパターンに意外性を感じた。メンバー4人が個々に映っている画がとてもかっこいい。

himawari
レーザー光線の嵐で始まるのはまさにhimawariという感じ。真っすぐな盛り上げ曲を2、3曲目に配置するのではなく、前曲のStarting Overと併せて、魂を震えさせるような力強い曲で場を熱くしようという意志を感じた。

everybody goes ~秩序のない現代にドロップキック~
あらためての盛り上げ曲。欲望うずまく都会の魔力をネオンの光で表現したセットに、腕振りをあおる桜井さんの組み合わせは盛り上がり必須。Starting Overと同様に、ライブの序盤で聴く印象がなかったので新鮮味を覚えた。

HANABI
重力と呼吸ツアーの時も思ったが、プロジェクションマッピングを使った演出がとてもきれい。イントロの歓声の大きさが特に際立った一曲だった。

Sign
オレンジの光が温かみを感じさせる。よく考えたら主題歌だったドラマにちなんだ色だった。徐々に白い光の主張が強くなるところに、歌詞に見られる決意を表現しているように思えた。

名もなき詩
ここから数曲は花道の先端につくられたステージでのひととき。冒頭のアコースティック形式に聞きほれてしまう。その後、メンバー4人が輪になって演奏していたシーンは、純粋に音を出すことを楽しんでいる雰囲気を存分に感じられてすごく癒された。

CANDY
Signと併せて、アルバム「I LOVE U」の個人的3大バラードのうち2曲も聴けるなんて思ってもみなかった。とても切なく、ステージを包んでいた淡い紫の光を通して今もその感覚を思い出す。

旅立ちの唄
第一印象はすごく懐かしかった。旅立ちの唄といえば背中を押すジェスチャーというイメージが強く、久しぶりに見られて感慨深かった。

ロードムービー
2000年の元旦にこの曲の歌詞が一気に浮かんだというエピソードにはただただ驚嘆。ライブで聴いているはずだが、こうした記録を取っていない時期の話で全く覚えてなく、だからこそあらためて聴けてすごくうれしかった一曲。

addiction
長いイントロにじらしとドキドキ。そして、まさか各メンバーが立つ花道の床の一部が高くなって、その上で演奏するとは思いもしなかった。最近のライブ演出には毎回驚かされる。少し毒々しく危険な匂いを感じる映像に吸い込まれ、「more more more!」のフレーズで腕振って狂うまでが流れ。

Dance Dance Dance
盛り上がりの最上級、極みとはこのこと。音源とは本当に比べものにならない、強烈な興奮感を味わえる瞬間は人生でもそうないと思う。

Monster
今度は花道の床の広範囲が一気に高くなっていく。その上で桜井さんがひざまずいたり、横たわったりしながら歌うという舞台的な一面も。

SUNRISE
あえて映像や強い光をつかわない冒頭の展開がとてもシンプル。一方で最後にはせり上がるスクリーンいっぱいに日の出が映し出され、そのギャップが強い印象を刻み込む。ミスチルのツアーという場での披露は初めてで、ようやく生で聴けたことがすごくうれしかった。

Tomorrow never knows
もちろん素晴らしい曲なのだけれども、自分の置かれた状況や心境によって、よりその魅力は一層高まるんだなと痛感する瞬間だった。やはりこの曲には壮大な景色を描いた映像がよく似合う。

Prelude
花道とステージを存分に生かした光の道に目を奪われる。この曲も聴けてとてもうれしかった一曲。

innocent world
イントロが流れるだけでみんながこれだけ幸せになれる曲はどのくらいあるのだろう。独特の手拍子も慣れると心地よく、叩く瞬間ごとにワクワク感が心の中で弾けては重なっていく。今回はラストのサビの一部を会場に振っての大合唱。

海にて、心は裸になりたがる
盛り上げ曲市場に参入し、一気に上位に躍り出たのがこの一曲。華美な演出はなくとも、コールアンドレスポンスさえあればほかにはいらない。

SINGLES
爆発的なイントロと間奏のパフォーマンスが秀逸すぎる。前回は本編最初、今回はアンコール最初という配置も、一瞬でテンションを絶頂に持っていく出だしを考えると納得。

Worlds end
何かに縛られることなく自由にどこまでも行ける。まさにツアータイトルを彷彿とさせるような一曲といえるのではないか。

皮膚呼吸
前回は本編最後だったこの曲が今回は締めの一曲に。最後は飾らない、ややもすると武骨な雰囲気で歌い上げていた。


ライブを終えたらロンドンでレコーディングを行うそう。多くの人の心を打つ曲をもっとつくっていきたいというメンバーの意欲を最後のMCで聴くことができ、まだまだ人生の楽しみが未来に広がっていることを感じられてうれしく思った。

セットリスト

本編

01.Your Song
02.Starting Over
03.himawari
04.everybody goes ~秩序のない現代にドロップキック~
05.HANABI
06.Sign
07.名もなき詩
08.CANDY
09.旅立ちの唄
10.ロードムービー
11.addiction
12.Dance Dance Dance
13.Monster
14.SUNRISE
15.Tomorrow never knows
16.Prelude
17.innocent world
18.海にて、心は裸になりたがる

アンコール

19.SINGLES
20.Worlds end
21.皮膚呼吸